2026.03.17
自律性とは?発達支援における「教えて待つ」育成法
自律性(autonomy) とは、自分で好ましいと思う行動を判断して行動すること、そして好ましくない行動を自分で判断して実行しないと決めて行動をやめることを言います。
心理学では、「独立して行動したり考えたりする能力」「自分の意思で決定して行動できる力」と定義されています。単に「言われたことをこなす」のではなく、自分で考え、自分で選び、自分で動く力です。
発達心理学者ジャン・ピアジェは、子どもの自律性の発達を以下のように説明しています:
発達に凸凹がある子は、脳の働きの特性により、自律性が育ちにくい傾向があります:
これらは「しつけの問題」ではなく、脳の特性です。
多くの支援現場や家庭で見られる誤ったアプローチ:
「させられて」できたことは、自律性の育成にはつながりません。
なぜなら、子ども自身が「自分で選んだ」という感覚を持てないからです。何度繰り返しても、自力でできるようにはなりません。
自力でできるようにするには、以下の2つの条件が必要です:
好ましい行動が「良い」と感じられる体験を提供します。
ポイント: 強制ではなく、「良い」と感じる体験を作ること。
「促す」とは、待つことです。
段階1:「させられても、したことにして喜ぶ」
段階2:繰り返す
段階3:「自力でできそう」のサインを待つ
このサインが見えたら、自力で好ましい行動をするのを待ちます。
自力で戻るのに時間がかかるときもあります。 しばらく戻らないこともあります。
でも、待つと必ず戻ってくる時が来ます。
そのときから、戻るのはとても速い。
なぜなら、それは「させられて」ではなく、「自分で選んで」やっているからです。
現代の心理学(自己決定理論)では、自律性への欲求は人間の3つの基本的心理欲求の一つとされています。
自律性が満たされることで:
つまり、自律性は単なる「自分でできる」だけでなく、子どもの人生全体の幸福につながる重要な力なのです。
朝の支度の場合:
子どもの発達段階に応じて、支援の方法を調整することが重要です:
発達の凸凹がある子は、この移行に時間がかかります。 それは当然のことであり、焦る必要はありません。
自律性は、母親が「頑張る」ことで育つのではありません。
子どもが「自分でやってみよう」と思える環境を作り、 待つ覚悟を持つことで育ちます。
戻るのに時間がかかっても、大丈夫。 必ず、戻ってくる時が来ます。
そのときから、驚くほど速く、自分で動けるようになります。
「一人にしない発達支援」では、 母親と一緒に、子どもの自律性を育てる環境を作ります。
教えて、待つ。 それを、一緒にやりましょう。
今日も、子どもと向き合ったあなたへ。
お疲れさまでした。
一人で抱えなくていい。
一緒に背負います。
それが、私の発達支援です。
実行機能と自制心の発達研究
ジャン・ピアジェ(発達心理学)
自己決定理論(Deci & Ryan)
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