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2026.10.25

教室ではできるのに家ではできない?発達支援の成果を「場所を変えて」確かめる方法

教室ではできるのに、家庭ではできない。その違いは保護者の努力不足とは限りません。子どもの変化、大人の関わり、暮らしやすさを、家庭場面で確認する方法を解説します。

「支援先では上手にできていると言われます。でも、家では全くできません」

「先生の前では落ち着いているのに、家に帰るとかんしゃくになります」

こうした相談は珍しくありません。

教室と家庭で様子が違うと、保護者は、

「私の関わり方が悪いのかな」
「家でも同じように練習しなければ」

と考えやすくなります。

しかし、子どもの行動は場所だけで決まるものではありません。

相手、活動、使う物、指示の出し方、疲労、緊張、時間帯によって変わります。

教室と家庭を比較した新しい研究

2026年10月に、自閉症の幼児と保護者60組を対象とした研究が発表されました。

親子は教室と家庭で、それぞれ12分間の親子遊びを行いました。研究者は、

  • 子どもの社会的コミュニケーション
  • 保護者が使う発達支援の方法

の両方を評価しました。

多くの得点は教室と家庭で大きく異なりませんでした。また、家庭での遠隔観察は、保護者にも受け入れられやすく、手順どおり実施できました。

一方、子どもの行動と大人の関わりの関連は、同じ場面の中で最も強く表れました。

つまり、教室の評価は役に立ちますが、家庭の様子も見ることで、より具体的な支援につながります。

「できる・できない」の二択にしない

例えば、教室では「貸して」と言えるのに、家庭ではきょうだいのおもちゃを取ってしまう子がいるとします。

この場合、

「本当はできるのに、家では甘えている」

と決めつけるべきではありません。

教室では、

  • 大人が近くにいる
  • 使う言葉が示されている
  • 順番が明確
  • おもちゃの数が少ない
  • 活動時間が短い

といった条件が整っているかもしれません。

家庭では、きょうだいとの競争、疲労、待ち時間などが加わります。

必要なのは注意を強くすることではなく、教室で成立している条件を見つけ、家庭用に調整することです。

成果を3つに分ける

1.子どもの変化

  • 自分から伝えることが増えた
  • 人を見ることが増えた
  • かんしゃくの前に助けを求められた
  • やりとりが長くなった

2.大人の関わりの変化

  • 子どもの発信を待てるようになった
  • 指示を短くできた
  • 行動が強くなる前に気づけた
  • 支援方法を家族でそろえられた

3.暮らしやすさ

  • 朝の支度が短くなった
  • きょうだいとの衝突が減った
  • 外出できる場所が増えた
  • 保護者が対応に迷う時間が減った

発語や課題の正答数だけでは、家庭にとって意味のある変化を十分に捉えられません。

家庭では12分だけ観察する

一日中、子どもを記録する必要はありません。

困りやすい場面を一つ選び、10~12分程度だけ、次の点を見ます。

  1. どんな場面だったか
  2. 直前に何があったか
  3. 子どもは何を伝えたか
  4. 大人はどう応じたか
  5. その後、やりとりはどう変わったか

できなかったことだけでなく、少しうまくいった条件を探します。

家庭の動画を使う場合の注意

動画は、言葉だけではわかりにくい目線、間、促し方を確認するのに役立ちます。

ただし、撮影によって親子が緊張することがあります。子どもの尊厳とプライバシーにも配慮が必要です。

撮影する場合は、

  • 短時間にする
  • 目的を明確にする
  • 必要な人以外に共有しない
  • 不要になった動画を適切に削除する

ことが必要です。

家でできないことは、失敗ではありません

家庭は教室より複雑です。

家事、仕事、きょうだい、時間制限がある中で、専門家と同じ支援を再現することは現実的ではありません。

大切なのは、家庭を教室に変えることではなく、家庭で続けられる方法に作り直すことです。

発達支援教室クローバーでは、子どもの課題だけでなく、家庭で起きている場面、保護者の関わり、生活上の負担を整理します。

「教室ではできるのに家では難しい」
「家で何を見ればよいかわからない」

という場合は、アセスメント&アドバイスまたは保護者伴走をご利用ください。

発達支援教室クローバー
https://hattatsu-clover.com/