2026.10.26
「あと5分」が伝わらない、時計は読めるのに支度が進まない。時間の見通しや切り替えなど、困りごとを整理する視点と家庭で試せる関わり方を紹介します。
「もう出かける時間なのに、まだ着替えていない」
「あと5分と伝えたのに、遊びが終わらない」
毎朝同じやり取りが続くと、声をかける大人も疲れてしまいます。子どもも、急がなければいけないことは分かっていて、動き出せずに困っているのかもしれません。
「時間が読めない」ときには、時計の読み方だけでなく、支度の順番や活動の終わり方にも目を向けてみましょう。
例えば、出発までの支度には「残り時間を確かめる」「必要なことを選ぶ」「取りかかる」「次へ移る」という流れがあります。つまずく場所が違えば、役立つ助けも変わります。
| 子どもの様子 | 確かめたいこと | 試せる工夫 |
|---|---|---|
| 「5分」と言われても待ち方が分からない | 時間の長さを捉えられているか | 残り時間が見えるタイマーを一緒に確認する |
| 何から始めるか迷っている | 支度の手順が分かっているか | 最初の一つを写真や短い言葉で示す |
| 終わりの合図で怒ってしまう | 次の予定や遊びの区切りが分かるか | 始める前に終わり方と次の活動を知らせる |
| 支度の途中で別のことを始める | 周囲に気を取られるものが多くないか | 支度に必要な物を一か所にまとめる |
この表は家庭で様子を整理するための例です。当てはまる項目だけで、発達障害の有無を判断するものではありません。
「うちの子の場合は、なぜこうなるのか整理したい方へ」
支度が進まない理由は、時間の見通し、手順、切り替えなど、お子さんによって異なります。毎日のどこで困っているのかを整理し、家庭で試す関わり方を考えてみませんか。
長い予定表が負担になる場合は、「今は朝ごはん、次は着替え」の二つから始めます。文字が難しければ、本人が分かる写真や実物でも構いません。
声かけも「早く準備して」から、「まず靴下を履こう」へ。大きな指示を一つの行動にすると、取りかかりやすくなることがあります。
遊びを始める前に、「タイマーが終わったら、車を駐車場に戻して、お風呂へ行こう」と知らせておきます。終わりの合図だけではなく、その後にすることまで分かる形にします。
音が苦手な子には、鳴らさずに見て確認する方法もあります。タイマーで焦りが強くなる場合は、写真や「あと1回」のような区切りに変えてみましょう。視覚的な予定やタイマーは、活動の見通しを伝える方法として紹介されています。参考:Oxford Health NHS
「今日は一度の声かけで靴下を履けた」「前日に荷物をまとめたら朝が楽だった」。そのような変化を手がかりにします。一度に生活全体を変えず、困っている一場面から試してみてください。
道具を使っても支度が進まないときは、時間の理解、手順、切り替えなどを個別に整理することが役立ちます。相談の際は、「いつ」「何をする直前に」「どう止まるか」を具体的に伝えると、話し合いやすくなります。
お子さんに合う関わり方を考えたい方は、発達支援教室クローバーのアセスメント&アドバイスの内容を確認するをご覧ください。