2025.11.05
今日は、「発達障害のお子さんが、人の気持ちを理解できるようになる支援」についてお話しします。
実は、教室にいらっしゃる親御さんから、こんなお悩みをよく伺います。
「この子、人の気持ちが分からないみたい…」
「お友達とトラブルになってしまう」
「私の気持ちも伝わらなくて、困っています」
もしかして、同じようなお悩みをお持ちではありませんか?
でもね、大丈夫です。
人の気持ちを理解する力は、ちゃんと育てることができるんです。
そして、お子さんが変わるために、まず必要なのは「ママが子どもの気持ちを理解すること」なんですよ♪
今日は、20年以上の発達支援の現場で培ってきた「気持ちを理解する力を育てる方法」を、できるだけ分かりやすくお伝えしますね。
まず最初に、お伝えしたいことがあります。
お子さんが人の気持ちを理解するのが難しいのは、お子さんが悪いわけでも、あなたの育て方が悪いわけでもありません。
発達障害のお子さんには、こんな特性があるんです。
発達の気になる子どもたちは、体・技・心のすべてにおいて、なんらかの不具合があります。
特に「心」の部分――つまり、認知の発達に特徴があります。
「心」の特徴(認知の未発達)
– 他者と自己の区別がつきにくい
– 「あなた」と「私」の関係がいまいちつかめていない
– 自分と周囲が一緒くたになっている
– すべてが襲ってくるような感覚
– 情報を制限するフィルターがうまくいかない
ちょっと難しい言葉が並びましたね。
簡単に言うと、私たちには「これは私、これは他の人」という境界線があるのですが、発達障害のお子さんは、その境界線がぼんやりしているんです。
だから、自分の気持ちも、相手の気持ちも、ごちゃごちゃになってしまう。
そうすると、人の気持ちを理解することが難しくなってしまうんですね。
実は、私の修士論文研究で、自閉症児を育てる母親8名にインタビューをしました。
その結果、明らかになったのは…
母親が抱える3つの「わからない」
1. 子どもの気持ちが「わからない」
2. どう接したらいいか「わからない」
3. 将来どうなるか「わからない」
この「わからなさ」が、母親を追い詰めていきます。
「この子、何を考えているんだろう」
「どうしてこんなことをするんだろう」
「私の接し方が間違っているのかな」
そう悩んで、ご自身を責めてしまう方が、本当に多いんです。
でもね、「わからない」が「わかる」に変わると、子育ては驚くほど楽になります。
そして何より、お子さんがいきいきと変化していくんです。
自閉症児にとって、世界は「侵襲的で恐怖」なんです。
想像してみてください。
– 周りの音が全て等しく大音量で聞こえてくる
– 人の視線が刺さるように痛い
– 何が起こるかわからない恐怖
これが、自閉症児が感じている世界です。
私たちは、必要な音だけを聞き取って、不要な音は自然に聞き流していますよね。
でも、自閉症のお子さんは、すべての音が同じ大きさで聞こえてくるんです。
これでは、相手の気持ちを理解する余裕がありません。
自分自身を守ることで精一杯なんです。
だからこそ、まずは「安心感」を育てることが第一歩。
「ママと一緒なら安心」
「この場所は安全」
そう感じられるようになることが、すべての始まりなんです。
体験したいと思ったあなた!