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2026.10.12

発達障害の子が年下とばかり遊ぶ理由|同年代との関係で見たいポイント

「同じ年の子とは遊ばないのに、年下の子とはよく遊ぶ」

「学校では友達が少ないのに、小さい子の面倒はよく見る」

「いつも年下の子ばかり選んでいるけれど、大丈夫?」

こんな相談を受けることがあります。

まず知っておいてほしいのは、

年下の子と遊ぶこと自体は、問題ではありません。

小さい子が好き。

面倒を見るのが好き。

年齢の違う友達がいる。

それは、その子の大切な人間関係です。

ただし、

「年下とは遊べるのに、同年代との関係になると極端に難しくなる」

場合には、

その違いを見ることで、その子がどこで困っているのかが分かることがあります。

年下の子との関係は、自分が主導しやすい

例えば、5歳の子と3歳の子が遊ぶとします。

5歳の子が、

「これやろう」

「次はこうするよ」

と言えば、3歳の子がついてきてくれることがあります。

自分がルールを決める。

遊び方を教える。

相手を手伝う。

こうした立場になりやすいため、

自分のペースで関係を作りやすくなります。

同年代では、そうはいきません。

相手も、

「私はこれがしたい」

「それは嫌」

「私が先」

と主張します。

そこで初めて、

相談する。

譲る。

交代する。

妥協する。

という力が必要になります。

理由① 年下の方が予測しやすい

発達特性のある子の中には、

相手の反応が予測できないことを負担に感じる子がいます。

同年代の友達は、

自分とは違う遊びを提案します。

ルールを変えます。

冗談を言います。

急に別の友達のところへ行くこともあります。

一方、年下の子との関係では、

自分が遊びを決められる場面が多く、

次に何が起こるか予測しやすい

ことがあります。

そのため安心して遊べるのです。

理由② 得意な立場になれる

同年代では、

足が速い。

ゲームが強い。

話が上手。

流行を知っている。

など、さまざまな比較が起きます。

同年代との関係でうまくいかない経験が続いている子にとって、

年下の子との関係は、

「教えてあげられる」

「できるところを見せられる」

「頼ってもらえる」

という経験になりやすいことがあります。

つまり、

年下との関係では自信を持ちやすい

のかもしれません。

これは必ずしも悪いことではありません。

むしろ、その子が人との関係の中で成功体験を持てているとも考えられます。

理由③ 同年代では「対等なやり取り」が必要になる

同年代の関係で難しくなるのが、

対等な関係

です。

自分だけが決めることはできません。

相手にも希望があります。

例えば、

自分「鬼ごっこしよう」

友達「サッカーがいい」

となったとき、

どちらかが譲る。

順番にする。

別の遊びにする。

という交渉が必要です。

こうした交渉が苦手な子では、

自分についてきてくれる年下の子との関係の方が楽になります。

理由④ 会話のレベルが合いやすいこともある

これは一人ひとり違いますが、

言葉の発達や興味の内容が、実年齢の同年代とは少し違っている場合があります。

すると、

同年代の会話についていきにくい。

冗談が分からない。

流行の話が分からない。

話題が合わない。

ということが起こります。

年下の子との会話の方が分かりやすく、

安心して話せる場合もあります。

理由⑤ 同年代との失敗経験を避けている

ここは見落としたくないポイントです。

以前、

「入れてもらえなかった」

「からかわれた」

「怒られた」

「遊びについていけなかった」

という経験が繰り返されると、

本人が、

「同じ年の子は苦手」

と思うようになることがあります。

年下の子なら、自分を受け入れてくれる。

年下なら失敗しにくい。

そう感じて、年下の子を選んでいる可能性もあります。

この場合、

単に、

「同級生と遊びなさい」

と促しても解決しません。

まず、

同年代との関係で何が起きていたのか

を見ていく必要があります。

年下と遊ぶことを禁止する必要はありません

ここは非常に重要です。

「年下とばかり遊んでいるから、同年代と遊ばせなければ」

と考える必要はありません。

本人にとって安心できる関係を奪ってしまう可能性があります。

年下の子との関係には、

教える。

待ってあげる。

助ける。

相手を見る。

といった大切な社会的経験もあります。

見るべきなのは、

年下と遊ぶことではなく、同年代との関係で本人が困っているかどうか

です。

では、何を見ればいい?

私は、次のように見ていきます。

①本人は同年代と遊びたいのか

本人が、

「友達と遊びたい」

「みんなに入りたい」

と思っているのに、できないのであれば支援が必要です。

一方で、

本人が一人や年下の子との関係を楽しんでいて困っていない場合もあります。

②同年代になると何が変わるのか

年下とは遊べる。

では、同年代になると何が起きるのでしょう。

・自分の思い通りにならない
・話についていけない
・遊びのルールが分からない
・負けることが増える
・断られる
・相手の意見を受け入れられない

など、違いを探します。

③年下とは「一緒に遊んでいる」のか

ここも確認したいところです。

年下の子と、

お互いにやり取りして遊んでいるのか。

それとも、

自分の指示に従わせているだけなのか。

同じ「年下と遊ぶ」でも中身は違います。

家庭でできる支援① 年下との遊びを観察する

年下の子と遊んでいるときに、

何がうまくいっているのかを見てください。

例えば、

「自分がルールを決められると安心している」

「1対1なら会話できている」

「相手がゆっくり話すと分かる」

などです。

うまくいっている理由が分かれば、

同年代との関係にも応用できます。

家庭でできる支援② いきなり大集団に入れない

同年代との関係を経験させたい場合にも、

いきなり大人数に入れる必要はありません。

まずは、

気の合いそうな同年代の子と1対1。

短時間。

好きな遊び。

ルールが分かりやすい活動。

などから始めます。

難易度を下げることは、

甘やかしではありません。

できる環境から練習する

ということです。

家庭でできる支援③「譲りなさい」ではなく方法を教える

同年代との関係では、

意見がぶつかることがあります。

そんなとき、

「仲良くしなさい」

「譲りなさい」

ではなく、

「1回ずつにしよう」

「じゃんけんで決めよう」

「あなたの案の次に、お友達の案をやろう」

と、

具体的な解決方法を教えます。

大切なのは「年齢」ではなく「関係の中身」

年下と遊ぶ。

年上と遊ぶ。

大人と話す。

一人で過ごす。

どれも、それだけで良い・悪いと判断するものではありません。

大切なのは、

その子が人との関係の中で、

自分の気持ちを伝えられているか。

相手の気持ちも受け取れているか。

困ったときに対処できているか。

そして何より、

本人がその関係で困っているか

を見ることです。

まとめ

発達障害・発達特性のある子が年下とばかり遊ぶとき、

すぐに、

「幼いから」

「同年代と付き合えないから」

と決めつける必要はありません。

年下との関係には、

安心できる。

予測しやすい。

自信を持てる。

自分が主導できる。

といった理由があるかもしれません。

大切なのは、

「なぜ年下と遊ぶのか」より、「同年代になると何が難しくなるのか」を見ることです。

そこに、その子に必要な支援のヒントがあります。

あわせて読みたい

・発達障害の子が同年代を苦手にするのはなぜ?大人や年下とは遊べる子の特徴

・子どもが人の気持ちを理解できないとき|家庭でできる5つのトレーニング

同年代との関係が心配なときは

発達支援教室クローバーでは、

「年下としか遊ばない」

という表面的な行動だけを見るのではなく、

その子にとって、なぜその関係が楽なのか

を一緒に考えます。

そして、

同年代との関係で何が難しいのか。

今、どんな力を育てるとよいのか。

家庭で何ができるのか。

を整理します。

「同年代の友達ができない」

「年下の子としか遊ばない」

「学校で一人になることが増えてきた」

と心配な場合には、一度お子さんの様子を整理してみませんか。

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